あなたのエナジーデザイナー

地域のエネルギーを活用し、町を森を地球を守ります。

小国キクイモで町も人も森も元気に

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小国郷は、明治3年旧25ヶ村が合併して9ヶ村となり、更に明治22年町村の実施により北小国村(6ヶ村)と南小国村(3ヶ村)に分れました。  昭和にはいり、北小国村は、人口が11,000人余り県内で10,000人以上の市町村で村制を施行しているのはこの北小国村だけ。また関西方面と産業・経済面で密接な関係にあり、昭和10年4月1日町制が施行され「北小国村」を「小国町」と改称しました。
 
九州のほぼ中央、熊本県の最北端、阿蘇外輪山の外側にあり筑後川の上流に位置しています。東西北部を大分県、南部を南小国町と隣接し、東西18㎞南北11㎞総面積136.72k㎡で総面積の74%は山林が占めた農山村地域です。  自然は九州山脈の屋根に位置しているため変化がはげしく、夏は涼しく冬は厳しい高冷地帯(平均気温13℃)であり、雨も多く年間降雨量は2,300㎜、多雨多湿で森林の成育に適しています。
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町役場ウェブサイトより
 
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小国町は、熊本県の北部、カルデラで有名な阿蘇山の外輪山の北、玖珠富士と呼ばれる涌蓋山の西に位置した農山村。
岳の湯やはげの湯、山川温泉などからなるわいた温泉郷や、杖立温泉などを抱える、九州でも有数の温泉地です。
 
また、林業も盛んで「小国杉」は大型建造物にも使用できる、日本でも珍しい木材です。
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新しい工法や材料で建築する場合(建築基準法第38条)には、材料として国の一定基準の審査をクリアする必要がありますが、その際に品種が統一されていたので実大試験を行い、小国杉のヤブクグリとヤクノシマの「地域強度計算」を作ることができました。このことで、材料強度計算ができる規格品となりました。この特徴を活かし、設計者のアイデアに基づいた大型建造物にも使われるようになりました。
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「おぐにの林業 」より
 
加えて、率先して持続可能な森林経営を行っています。
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2006年(平成18年)小国町森林組合は、世界的に推奨されている持続可能な森林管理の考え方を元に、日本の現状に合わせて作られた国際性を持つ基準の「緑の循環」認証会議の認証(SGEC)の認証を受けました。(区域面積7,800ha 町の森林面積の約80%)
この認証は、日本の森林管理のレベルを向上し、生産者と消費者を結ぶ「自然環境の信頼と安心」の環境貢献ブランドとして林産物を提供する制度です。世界でも各国、各地域の社会習慣、文化を尊重する独自の認証制度が普及されています。日本の森林は、原生林の破壊よりも、人工林の劣化が問題になっており、森林管理と体質改善に取り組むことが課題となっています。
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「おぐにの林業 」より
 
このように、森のめぐみがあって成り立っている小国町。
一つ前の投稿でご案内した「J-VER制度」にも早期から取り組んでおり、九州では先駆的役割を果たしてきました。
そのような経緯から、小国の森から生まれるクレジットは有名で、各所でご利用頂いています。
 
さて、そんな小国町ですが、やはり町民の皆さんの高齢化は進む一方です。
また、林業に加え観光も主要産業ですが、地域間競争も次第に厳しくなってきています。
 
そこで、10年前から小国町商工会が推進委員会を設立して普及を図っているのが「小国キクイモ
キクイモは、血糖値の上昇の抑制など様々な効果がわかり、その研究が進んでいたことから、健康志向が高まりつつあるビジネス環境に合致した商品であることに加え、継続的摂取によって町民の健康増進に寄与することを期待したのです。
 
ただ、日本ではほぼ全国的に生産可能な作物であるため、時間の経過と共に生産地や、その加工品の増大が見込まれるため、独自性を打ち出していく必要がありました。
そこで、乾燥や加工には、町に豊富に存在する温泉の地熱や蒸気を利用することにしました。つまり、自然エネルギーの活用で、菊芋自体が有する健康効果だけで無く、安心安全とエコという、時代を捉まえた訴求ができるのです。
 
「小国キクイモ」と言えば「小国菊芋倶楽部」。その活動には目を見張るものがあります。
 
菊芋倶楽部は、契約農家に生産を依頼し、全量買い上げる仕組みを構築しており、農家は栽培に専念できます。また、「小国キクイモ」を原料とする商品を多数品揃えしており、普及推進に当たって中心的役割を果たしています。当該倶楽部が順調に売上を伸ばすことが、地元の生産者の暮らしを支え、ひいては地元の里地里山を守ることになるんですね。
 
生産は、品質を保つため全て手作業で行っています。また、前述しましたように、乾燥工程において温泉の地熱を利用するのが「小国キクイモ」の特長。具体的には、乾燥小屋に薄く拡げて、48時間自然乾燥させます。この工程を経ることにより、菊芋が「小国キクイモ」というブランドに生まれ変わるんですね。
しかしながら、このようにほとんど「家内制手工業」なために、売る力が無い。マーケティングが貧弱なのです。生産に手一杯なので、通販サイトで受注しても、システマチックに出荷できない。結果として、お客様のご要望にお応えできない状態となっていました。
 
「何とかしたい」と立ち上がったのが、「入船市場」を経営する、「株式会社やまだ商店
熊本市内で地域密着の営業を行っている、地元では「」有名な地場のスーパーです。
 
 
 
やまだ商店さんは、昭和31年の創業以来、地元の新鮮な食材を食卓にお届けする事業を展開されてきたとのこと。
 
その中でも、お客様と直接接する小売形態「入船市場」においては、卸売業も手がけている強みを活かし、「私達は、食材屋だからできる地域の台所としてお役立ちしたい!」をモットーに、地域の皆さまに愛される、必要とされる店作りに腐心されてます。
 
特に、毎月第4日曜日に開催している「わくわく入船マーケット」はこの1月で第31回目となり、いつもご利用頂いている方々だけでなく、遠方あるいは観光客の皆さまもお越し頂くイベントに成長しました。このマーケットは、主に近隣で地のものを活かした商品を製造されている中小の事業者様に、販売の機会を提供するために始めたもので、出店料は一切頂いていないというから、素晴らしい。
 
お陰様で「お客様の生の声が聞ける」と好評を頂いており、出展依頼が後を絶たないというの納得です。また、売れ行きによっては、マーケット出店者の商品を始めとする地元の産品を扱う店内の常設コーナー「こだわりコーナー」での販売に「昇格」することもあるとか。さらに、マーケットで知り合った事業者同士がコラボして商品開発を行うなど、シナジー効果も生まれるようになりました。
 
ですので、小国町のために一肌脱ごうとされたのも、自然な流れ。
今回は、「小国キクイモ」を用いた、以下の5商品を新たに品揃えしました。
 
入船市場内「こだわりコーナー」での店頭販売に加え、地元をこよなく愛する事業者の商品が満載のウェブサイト「TASUKIプロジェクト」でも購入できます。(←まだアップはされておりませんが。TASUKIプロジェクトについては、また後ほどご紹介しますね)
 
さらに、前回の記事でご紹介した「玄海町産のスイーツ」は佐賀県の森から生まれたクレジットを付与していましたが、今回はもちろん、「小国町の森から生まれたクレジット」です。
 
 
ご購入頂くと漏れなく小国町の森を守る取り組みを応援できる「環境貢献型商品」です。
普段のお買い物を通じて環境貢献」が可能です。
 
 
「うちもお願い」という皆さま、こちら(左のカラムの「お問い合わせはこちら」)からリクエストお寄せ下さい。
あなたのエナジーデザイナー」が、いつでもはせ参じます。