あなたのエナジーデザイナー

地域のエネルギーを活用し、町を森を地球を守ります。

コロナ放電チェッカー試用中

このブログでは、主に環境コンサル業務に関わる投稿をしてきましたが、実は私の本業はエネルギーのど真ん中、電力でして、高圧受電設備の維持管理を行う電気管理技術者です。
 
FITが数年が経過し、電力も低圧まで完全自由化、登録小売電気事業者も300社を優に超え、温暖化対策とエネルギー対策の境界がなくなって参りました。環境保護を志向する方の中には、現状のエネルギー利用がどのようになされているかも関心おありの方がいらっしゃるかと思います。
 
そこで、実務レベルの話も積極的に投稿していこうかと思います。
ご興味の無いような話題もあるかと思いますが、その場合はスルーして下さい。
 
個人的には、地球も人もエネルギー(=氣)だと考えていまして、以前から電力などの文字通りのエネルギーと分けて考えることはしておりませんでした。
 
今後も、お付き合い頂けると幸いです。
 
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活線状態で、電路及び機器の絶縁劣化状態を把握したいと思い、JFEアドバンテックが上市しているMK-720Lを購入しました。
 
まだまだ試行段階ですが、徐々に傾向がつかめてきました。
 
例えば、以前から温度上昇が気に掛かっていたコンデンサを測定してみると、検出音に占める電源周波数の2倍成分(120Hz)の比率(放電成分比率)が33.4%、音圧換算値は20.6dBでした。
 

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限られた期間、対象の測定しかしておりませんが、放電成分比率は1%前後、音圧換算値は-20dB程度でしたので、この値は明らかに通常状態でないことを提示していると考えられ、個人的な感覚とも合致します。
 
放電成分比率が高いということは、環境ノイズよりも放電ノイズが高いと考えられるため、測定データの信頼性が向上します。その上で音圧換算値が大きいということは、絶縁劣化が生じていると推測してもいいように思います。
 
データ取りは行っていないものの、製造年が古く、気に掛かっているケーブルや変圧器、碍子などでも、同様の高い値を示すものも散見されます。
 
この測定値を持って診断はできませんが、日常点検における重点箇所を絞り込む目安にはなりそうな感じがしています。
 
今後、適宜測定しながら、経過を観察していこうと思います。